―階段上―[春枝は佑一郎の手によって宿直室へ運ばれていく。手伝いに動こうとはしなかった。慎太郎の言葉に、川島はゆっくりと首を動かし、そちらを振り向いた]……そう。やっぱり真崎は、……『ignis』はそっち側なんだ。[声には抑揚がない]一回くらい、同陣営でやってみたかったよ。[そこだけは本音か。険しい視線を受けて、ふと寂しげな笑みを*浮かべる*]