[用意する食事は三人分。とはいっても二人分に手をつけられることもない。切った花を整えて、ぶかぶかの指輪と小さな紐をよった腕輪をそっと陽にあてる。祈りの言葉を小さくこぼせばそこで日課は終わり。広場の方が騒がしいのに漸く気付けば、そっと立ち上がり、引き出しの中に形見をしまうと、外へと出た。集まる人々に、眉を寄せる。ちなみにマクシームの視線の中に潜む憧れは、知っているのかいないのか、まったくもって脈がない対応なのもいつものことだったりもする]