―聖堂への道程―[僅かに揺れ動く景色よりも、次第に近くなるひと>>58の頭の方が余程気を引いた。その人がふと此方を――その後ろの聖堂を見上げて]――、[あ、と声にはならず口だけを開く。彼女が雪と口付けを交わすまでに行えたのが其処までだったとも言えるが][きしり、足の下でまたひとつ凹凸を増やして雪を蹴る]ねえ、大丈夫っ?[真白に伏せてしまった彼女へと、思わず駆け寄って]