[ 走る痛みにも構わず攻め込もうとした瞬間、
間近で起こされた爆発に押されて、此方も後方に下げられた。
左足を軸にして踏みとどまり、
くるりと回りながら、戻って来た輪を左手で受け取る。
ヒビキに対して正面に向き直り、
ちらり視線を己の右腕に向ければ、手首近くから滴る血 ]
……さっすがに。
マジモンでやるのは初めてだなぁ。お前とは。
[ やはり言い様は軽く、再び、相手へと駆けた。
間合いギリギリで一瞬身を沈め、――跳躍 ]
Flu"gel ―― Anstieg.
[ ふわりと軽く舞い、ヒビキの頭上を抜ける。
空中での、一回転。
同時に振るった右腕から放たれた銀盤は、後方より其の背を狙う ]