― 回廊→談話室 ―
あ、エルザさん。
[談話室に入る背を見かけて追いかけると、心臓がドキリと跳ねた。昨日のそれと同じようで、少し違うような焦り。
早く確認しなければ]
アーベルさん……ミリィお姉ちゃん。
[談話室の入口で立ち止まる。
父とアーベルの影になってか、ミリィの顔は見えなかったけれど。やはり見覚えのある足元と、オクタヴィア>>58がアーベルに掛けた声で、何が起きてしまったのかは悟れた]
……やすらか、に。
[いや、きっと安らげない。人狼を正しく探そうとしていたのはミリィだった気がする。それならきっと無念があるだろうと思うと、祈る声も揺れた]