─ 大広間 ─
おや、本当だ。
私達が最後、ですか?
[ベルナルトの声>>44に、問うように続けたのは人数を把握していないから。
顔を合わせをしていない者の姿を見れば、挨拶は後にしようかとひとまず会釈のみに留めて。
屋敷の主人は、と視線を彷徨わせる必要は無かった。
鮮やかな紅に包まれた姿は目を奪われる程に美しかったけれど、告げられたそれ>>1に奪われたのは、言葉。
あまりに唐突で、突拍子もないことを言われて、意識に響く声>>#2はただ同じ言葉を繰り返すだけで]
…始めましょう、って。
[耳鳴りのような痛みを感じて、眉を寄せながら。
続く言葉は、唇を動かすだけで声には出せなかった]