[我に返ったのは伝承学者が包むものを必要とした時>>58遠巻きにみていた宿の主人が奥から大きなシーツを持ってきたのを途中で受け取り、オトフリートへと差し出した。白に包まれゆくエリザベートの姿。白に赤が滲めばへなりと眉尻が下がる]――…[彼の呟きが微か風に混じり耳に届けどその意味を少女は理解できなかった]