[爆発そのものにダメージを感じるほど弱なつくりの身体ではないが、体よりもどちらかといえば負荷がかかっているのは精神の問題]
…そうホイホイ真剣なんか使えてたまるか。
[きり、と微かに奥歯が忌々しそうに音を鳴らす。
軽い言葉と相反さずに間合いを詰めてくる姿に構えなおすも視界から消える姿、高速型の本能か、後ろだと判断できてもそれに対峙するには間合いが余分で]
…ッ!
[左足を軸に大きく回転したところで避けきれず銀盤は右の二の腕を掠め。
僅かに顔が歪み、白いTシャツに暗い赤が滲む。
は、と息を吐き出して、どうにか足で揺らぎそうになる体を支えた]