どうせやるなら、楽しい方がいいじゃん?[ 輪は勢いを殺さず、そのまま遠く、過ぎていく。 得物を一つ、失ったかのようにも思われよう ]避けたのはお見事、けどな、こっちはどうかね。[ 動きを止めた隙を見逃すはずもなく、 残ったもう一輪も放つ。 刃を持った輪は、地を這う低さで駆けていく。 けれどそれさえ避けてしまえば、 今度こそ、その手には何もなく無防備――そう見える。 フードから覗く眼は、闇を宿した黒 ]