― 苔の広場 ―[色の良いところを、少しずつ。次の代へ残す為、決して途絶えさせぬ為。水鳴に靴音を重ねて跳ね回れば、刻は幾つも過ぎて往く][広場を抜けたのは、クレイグからどれ程遅れた後だろう][少しだけ湿度を持った裾を揺らし、腰には布蓋を被せた小籠。小さな鼻歌を零しつつ、歩みは一路の目的地]― → 道具屋 ―[程なく辿り着く店の前。閉められていないのを確認してからここんとノック]エトー、邪魔すんぜー。[ひょっこり、顔を覗かせて]