─ 三階・展望室 ─[落ちた花弁には気付かぬまま、一瞥するは空の月。煌々と輝く紅が染めるは、己だけでなく森に降り注ぐ雫も変わらず]本当に。この『ゲーム』の仕掛け人は、趣味が良い。[口にした皮肉は、誰かの耳に届く事はあったか。この屋敷に来てから、時追う毎に人の気配には敏感になってきたけれど]