…――あ、あ、ありがとう。 …、[もらう返事に、常は無表情の中の口端を片方微かに上げて頷くと、余り櫛の通されていない髪が揺れる。手を口許に上げて少し考える素振りを見せた後彼の背後へと視線を向け、それから彼へと戻して] … ――、 …じゃ、じゃあ、[彼は食堂側から来ているのだから、何か用事なのだろうそう思って、開きかけた口は閉じて。彼とすれ違うかたちになる方向へ、足を踏み出した]