[霞む意識でマリーがふらふらと立ち去るのを見つける]
拙い、な。
止める、つもりが、逆効果、だ。
どうにか、しな、きゃ…。
[気持ちだけが逸り、身体は全く動かない。零れる紅は意識を朦朧とさせ、発しようとする声を奪う]
[しかし幸いここは土属の影響が高い場所。少しずつではあるが、土気の力を借りて、腹に空いた穴の、簡単な止血だけは施すことが出来るだろうか。どうにか止血が終わった頃、大地に零れた紅は地へ吸収され。赤黒く残る色を残る気力で元の土色へと戻す。それが終わるとふつりと意識が途絶え。光邦や沙耶香が回収するまで、その場に倒れていることになる。今が夜であるのは*不幸中の幸い*]