〔響いて、消える、鐘の音。 旅人の答えを聞いて、アナは残念そうにしたけれど、ランタンを抱いて素直にロビーについていく。 お茶が出されるまでの間、窓の外を眺めていたアナは、黒を纏った誰かが教会に駆けていくのを見た。〕 ああ、そっか。〔そうして、なんだかほっとしたように呟いた。 空っぽのランタンは、机の上に置かれる。〕