―宿屋―[遠くを見詰めていた紅は、宿屋にミハエルの姿があれば安堵の色を灯し。妻が託された銀の刀を置くのには、心配そうな色も灯し。そうするうちに、常の紅の色にもどれば]へぇ、ライ君の意中の人……誰だろ?[妻の言葉を真に受けて、揶揄うでなくニコニコと]誰かを愛するって、とても素敵なことだよ。うん。――……あ、私もお腹減ったかも。[そんなことをのんびりと発言した。]