[追いかけていくうちに周囲の景色は変わり、住宅街へと]
っのやろ、どこまで逃げるつもり…!?
[舌打ちし掛けた時だった。目の前で迸る激しい閃光。目晦ましになるであろうその光に思わず手で光を遮った]
舐めた真似を…!
[そのまま一歩、歩を進めようとした時。己の影が競りあがってくるのを見る。否、それは影ではなく同色の鉄球で。咄嗟に両腕を顔と胸を覆うように掲げ、その一撃の直撃を避けようとする]
……やってくれるじゃねぇの。
[苦々しく口元を歪め、前方の久鷹を睨んだ。防御に掲げた腕には、いつの間にか亀の甲を思わせる装飾のついた篭手が据え付けられていた]