……その狙いが、甘いっての。[ リーチは此方の方が長い。 襟首を掴み、されど、首に伸びる手を止める事は出来ず。 咄嗟に首筋を庇おうと挟んだ右腕に、痺れが走った。 風は木の一、この場に在りては五行に即す。 金は僅か、勢いを弱めることとなったが、気休め程度。 掴んだ手は相手の動きを捉え、その背に矢が降り注ぐ。 肉を貫く音は微か、されど低く響き、振動が伝わる。 散る色は、此方側からは見えないが。 直後、脇へと放り投げた ]