[大広間に身体を向けたことで、視界に入ったのは亜麻色の髪。]
嗚呼、ブリジットさん……だったかな?
[自信なさそうに呟いて。
自信がないだけに、自分からは今は声をかけることはせず。]
お嬢さんも、おはようかな。
……ごめんね、僕もなぜだか分からないんだ。
[そしてハインリヒに重ねるように、視界に入った少女に声をかけた。
言葉が重なったことで、謝罪するようにハインリヒに視線を合わせる。]
……ツヴァイさん。
[それは先程男自身が零していた名。
けれど、口にすると思うより、言い馴染んだ感じがした。]