─ エーリッヒの部屋 ─[縋り泣きじゃくる娘>>82をしっかりと抱きとめて、先に出たカルメンを追うように扉へ。けれど彼女と入れ替わるように入ってきた人物>>80を見て、一時足が止まる]アンタ……。[昨日行商人を手にかけて涙を零していた姿は見当たらない。それ以前の常軌を逸したような雰囲気に自然と眉根が寄った。漂う酒の匂いが更にそれを助長させる]酒に溺れて時間すら分からなくなったか。[挨拶を返すことはせず、娘を陰に庇いながらその横を通り過ぎようと]