ねぇ、アーベル。私、ほんとに大丈夫なのよ?もう少し休めば、普通に歩けるわ。[誰とは知らずとも夫となる人がとうの昔に決まっている自分は恋をしてはいけないと解っていたから。だからこそ、自由に恋ができる彼らを妨げてはいけないと思い、アーベルをみた。ゲルダの手が頭を撫でてくれるのを目を伏して受け入れて、離れる彼女に会釈をして。]