― 地上・中庭 ―
『そうかい? 残念じゃのぅ……。
でも、そのままのミニちゃんが一番じゃよねえ』
[ドミニカの否定>>89を聞いて落ち込んだ雰囲気を漂わせたものの、すぐに立ち直った。
樹の形にはなれど幹には顔と思しき亀裂や虚があり、枝は手のように左右に二本伸びている。話す言葉もエント語ではないが、くぐもった声音になっている]
『薬の類は屋敷の中にあるじゃろう。
ミニちゃんはそっちをお願い出来るかい』
[怪我の手当ての方を任せようと声を続け、己はお菓子の生る木の方へと向き直り、地上に引き出した根を伸ばす。
本体は狙わずその周囲の土へと囲むように突き刺して、木へと向く地脈の流れを変えてようと試みる。直接のダメージにはならずとも、暴れようとする力は押し留めようと]