[「……だれ、が」>>70という呟きを聞き取ったビルケが、ぴくりと耳を立てる。ユリアンが顔を上げれば、いつの間に入ってきたのだろう、口を覆>>70ったカルメンがいて。彼女がふらりと>>72歩き出したのには気づいたが、ユリアンは壁際からぼんやりと見送ることしかできず。「カルメン、駄目だ、君は見ちゃいけない!」>>79オトフリートの鋭い静止の声を聞いて、ようやく、自分も立ち上がらなければと思う。]