[衝突の感触に、狐の口元が歪んだ。続く気の攻撃すらも、電気で編みこんだ擬似的な狐の体は貫けない。
勝った!
絶対的勝利!
後は高密度の電気がサキを飲み込み、一瞬にして身体全てを黒焦げにし、天界に召し上げられるところを掻っ攫う! それだけでEND。これ以上ない勝利だ。
――さぁ、神宮司幸貴! 今お前を殺してやろう!
狐の四肢に再突撃用に力が篭る。
そしてアスファルトを砕きながら押し切ろうとしたその時!]
――やめろぉぉぉぉ!
貴様!? 鵬谷久鷹!?邪魔をするな!
――煩い! これ以上、好き勝手させない!
――人の体で、友人を傷つけさせるものかぁ!