― 集会場外 ―
[胸の蒼花を見せているからだろうが、着替えて外に出たところで、伯父のもの言いたげな視線を感じて苦笑を浮かべる]
ユーちゃんは、蒼花と間違われてしまったんです……ボクが、もっと早く名乗り出ておくべきだった。
[何も問われなくとも、クレメンスにそう告げた。その言葉は、その場に居るほかの面々にも聞こえたかもしれない。
綺麗な姿で見送られたいな、というエーリッヒ>>103には]
ユーちゃんも、そう思ってるでしょうか。
[そう首を傾げながら、埋められようとしていたユーディットに歩み寄り。完全に雪で覆われる前に、その頬をそっと撫でようと]
いままでありがとう、ユーちゃん。おやすみなさい。
[そう声をかける時は、涙が溢れそうになったが堪えた。
完全に雪でユーディットが隠された後は、けれど気持ちを切り替えようとするようにさっさとその場に背を向けて、集会場へと戻っていく。
その足取りが、昨日気をつけていたユーディットのそれを真似たものではなく。
いままでの男装姿でのそれに戻っていたのは、そこまで気を配るだけの精神的な余裕がなかったからだろう]