[昨夜の一連の出来事を目の当たりにしたであろうフォルカーは
戻り際に目を合わせ大丈夫だと少女に伝えた>>32
その時はあまり余裕がなく伝えられるままに受け取ったけれど
冷静になってみれば、大丈夫であるはずもなく]
……。
[それに思い至れば、複雑そうな表情をした後
ぷぅと頬をふくらませ子供のように拗ねた顔をする。
彼は心配かけまいとしたのだと思う。
けれど心配させてくれてもいいのに、と我がままな思いを抱く。
小さな頃から共にこの村で育まれてきた。
信じたいと思うからこそ彼の言葉をそのまま受け止めようとした]
私には強がらなくてもいいのに。
[ぽつ、と呟いて、少女は宿の一室から出た]