全く……全然気付いてくれないんだから。…まぁ、それだけ私の変装が完璧だった、ってことにしておくよ。二度と巻き込まれるんじゃないわよ、クレメンス。[ともすれば、喰らってしまっていたかもしれない存在。花を持つ幼馴染を喰らわずに済んだことは、エルナにとっても僥倖だった。己の骸の前で困ったような笑みを浮かべているクレメンスに言い放った後、ふわりと浮き上がり辺りを見回す]