―階段→二階―
まあ普通に考えてそれが正しいだろうね。
売るなら僕もそうするだろう。
利用するのは嫌なだけで。
[そんな事を言いつつ、小さく溜息
鞄の紐の片方を持ち、階段をのぼる。
身長的には同じくらいでも、彼の表情は伺い知れない]
こういうことまでは良いんだけどね。
でもまぁ、嬉しいよ。
いつの間にか女に対する気遣いとか出来るようになったんだね、エルザ。
[少しからかい調子の言葉。
上りきって、一度外へ向いてしまった視線はすぐに戻す。
死者への手向けの花なんて、ここに捧げたことはない]
んじゃ、部屋に行くか。
エルザはこの辺がよかったりするのかな。良い景色の。