―住宅街―
いえ何でも。彼女にメールしてました。
[視線には笑顔で返した。内心では少しひやりとしたが、上手くそれが隠れたかは不明。
短くはない付き合いではあるし、気づかれてもまぁいいやといった感じではあったが。
暫くしてようやくたどり着いた時も顔色は戻らなかった。
ToTUNGの文字は消えていたが、警告音が耳の奥にまだ残っているようだった。]
あ、いえ、大丈夫、です。
そんな事…あるはずないし。
[顔色は青いまま、ジョエルに問われればふるふると首を振った。主も似たような感じでこちらを見ていただろうか。]
大丈夫ですよ。あまり…よくない事を考えてただけで。
きっと、大丈夫。すぐに、終わるから。
[ぽつりぽつりと、独り言のように呟きながら。]