[鳴く声しか聞けなかったため、もう喋れないのかと思っていた。けれど、仔狼の口から自分の名が零れ、問いを投げてくる>>134。それに対し一度驚いた表情をしてから、再び笑みを浮かべた]────えぇ。生きるための、やれることはしたわ。私自身が生きていた証も、残した。[たった一人に告げた言葉だったけれど。彼はそれを受け止めてくれたから。それだけでもう、十分]私は、生きたわ。[エルナとして、最期を迎えることが出来た]