― 広間 ―
[外から戻ったライヒアルトとエーリッヒの傍らには、ゼルギウスも居たか。
帰って来た二人>>126>>129を見て、雪の中飛び出して行った事にようやく気付く。ライヒアルトに案じる視線を向けるのは、理由を知らぬ彼の不調を知るため。唯、約束通り、それを言葉に出すことはしない。]
…雪崩?如何して、こんな時に…。
[冷静な説明と、添えられる前向きな声を聞く。重なる現実の惨さに目を瞑り、ユーディットが用意してくれただろう紅茶のカップに持つ指先にも力が籠った。
その後、上げた視線は暖炉の前に場をとるクレメンス>>136の下へ。その姿がもう血に濡れていない事に安堵の息を零すものの、左手を庇っている――ように見えて、瞬く。原因を探すように姿を眺めたので、二の腕の烙印も僅か見えたが、その場で何とは理解至らなかった。一瞬腰を上げ掛けるも、]
…、ギュンターさん。
[ミハエルの提案によって人々が動くなら、勿論その邪魔をする事はなく。
唯、交わされる会話とミハエルの笑顔>>137には、複雑そうな表情にも成った。]