― 大広間 ―
[タオルで水気を軽く拭ったとはいえ
服や髪は濡れたままあるから身体は薄っすらと冷えていた。
サーシャの手に触れて安堵したのは
そのぬくもりによるものもあったようだ。
全員なる言葉>>138がサーシャの口から聞こえ、頷く。
メイドには会えど主人や家人に会う事はまだ無く
こういった人の集まる場にいるのかとも思っていたけれど
それらしい人物は見当たらなかった]
素敵なお部屋ですね。
――…あ、……。
[背もたれ叩く手からサーシャの双眸を見上げて
迷うような気配を漂わせた後]
いいんですか?
……じゃあ、お言葉に甘えて。