─ 宿 ─[友人の言葉が見えて、そうかと返す。とはいえ問題が先送りされただけの状態を喜べはしないが。『中止にはならないんだろうな、やっぱり』とも仕草しながら、ふと厨房に視線をやれば店主が食事の持ってきたようだった。フォルカーの肩を叩いて、父親を示す。おそらく顔を見たほうが、お互い安心できるだろうと思った為。]