人狼物語 ─幻夢─

103 氷面鏡に映る彩


演奏家 オトフリート

―演奏会―

[そうして、月夜の演奏会が始まる。

冴え冴えとした月明かりの下、朗々と歌われるは『幻燈歌』
その内容を、男自身もよく知っていた。
古くから伝わるお伽。子供の頃、祖父が聞かせてくれた昔語りの一つだった]

 (こうして聴くと、なんだか不思議な感じがするな)

[胸騒ぎにも似たそれがどういうものかは今はまだ知らず、同じ音楽家としての興味が赴くままに耳を傾ける。
時折聞こえる何かが軋む音>>#6も、演出であるかのように感じながら]

 ………そういえば、満月ですね、今夜は

[ぽつり、呟く声は誰かに聞こえただろうか。
それが、何かに符合すると、気付くものはまだいない。*]

(170) 2017/01/13(Fri) 22:40:35

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