─ 第三階層 通路 ─
[篭るような空気──空調がしっかりしているため実際には空気が篭ることはないが──から開放されて、通路で大きく息を吐き出す。
口許に火をつけた煙草を運び、珈琲を飲みに行くかと決めたところで、目端に小さな影>>178>>179が映った]
…………。
[何故子供が、と言う疑問以前に研究室の中に入ってしまったことにきつく眉根を寄せる。
紫煙を立ち上らせる煙草を口に銜えたまま、子供が入ってしまった研究室へと近付き。
自分のカードを使ってその自動扉を開く]
───何をしている。
[低い声が、出入り口から子供の背中に向かって投げられた]