リディ、さん……。[ダンッ――と傍の壁を殴った。茨が手に傷をつける。彼女の膵臓が悪いのは自分が一番良く知っていたのに。例え石化病の数値が低くても、それによってなにかあるかも知れないとも。もっと気にかけていれば……。でも、気にかけていて自分に何ができただろう。後悔と、自分の力のなさに歯噛みする。自分より数値が高い人もいる、亡くなった人もいる……。ここで自分が諦めてはいけない。そう思いながらも、暫くは6の部屋から動けずにいた。]―回想/了―