おっきくなったら、かー。旅のひとって、みんなそれ言うよねー。[釘刺しには少しだけむくれた顔。それでも、小川へ向けて踏み出す足は止まらない。踏み出すごと、手にしたランタンが揺れて、きらきら、きらきら、光を零す][銀の月の照らす黒い森、その木々の間を抜けて進んで行けば。やがて聴こえる、微かな川のせせらぎの音]