─ リンゴの樹傍 ─
[緩く頭を振る様子に、黒狼は僅かに目を細める]
……ん、ありがとな。
[言葉にはならずとも、言わんとする所は伝わるから、そう告げて。
それから、少し、考える]
さって、と。
……ひとは死んだら天国に行くとか言われてたが。
俺らは一体、どーなるんだか。
[神の教えとやらに則れば、地獄に堕ちるとかなるのだろうが、そんなものは信じていない。
そして、生まれ変わる、という発想はそもなくて]
とにかく、ここにいる必要はないんだし……どっか、他のとこ、行ってみるかー?
[いずれは消えるのだろうけれど、それならば、ここに居続ける必要は感じられなくて。
軽い口調で、外に出ることを促してみた]