[風の力は己が『領域』。故に、それを解放したならば、その威力は未知数のものとなる。駆ける暴風は、一人と一匹とを飲み込み、天へと巻き上げ──]……一回死んだ、ってなんだそれっ![向けられた笑みと言葉に、とっさに口をついたのは、場違いな突っ込み。後退して避けようとするも、加速度のついた蹴りの到達の方が早かった]……ぐっ……。[伝わる衝撃に息が詰まるのを感じつつ、着地の衝撃を少しでも和らげるべくその身を銀の獣へと転じ。四翼でどうにか姿勢を制御しつつ、地へと伏した]