…団員さん達に宿に来いって云われて…
僕ね、ギュスターおじいちゃんに昨日の凄い音の事聞こうとしてて
でも、ダメって云われて此処まで連れてこられたのだよ
[怒る様子に、ふるふると頸を振る。自分が拒もうとしなければ変な心配をさせることは無かったと想えば、少し居心地悪そうに視線を彷徨わせた。]
心配かけて、ごめんなのだよ…
ん、掴まれただけだからさ、直ぐに引くと想う
[手を撫ぜられ、其処で漸く安心出来たのか、淡く微笑みを幼馴染に向けた。ユリアンにも心配されれば、大丈夫だと娘は答えるだろう。]
ひとしに…?
[アーベルの声に、僅か表情が曇る。訊ねの声は恐る恐る腫れものに触れるかのように慎重で。]