─宿屋/食堂─うっ……―――[と、鷹に差し出すスプーンに影が重なった。かかる言葉に紅を上げれば、深緑がじっとこちらを見ている。一瞬たじろぐも、診察されれば、彼にはばれてしまうところもあり、紅がうろっと彷徨った。助けを求めた鷹は、無情にも首を横に振っていた。]あ〜……―――[観念したゼルギウスは、こそっとライヒアルトの耳元に唇を寄せて、「内服薬の痛みどめが欲しいな、なんて」とごにょごにょ。]