ご希望とあらば。
……ふむ、異能者のようですね。
植物の蔓となると……”彼”の出番でしょうか。
[スカートの裾から伸びる蔓を見やると、右手で一度顔を覆い。そのままザッと前髪を後ろへと掻き揚げた]
……ただの水では満足しない、か。
必要ならば自分の栄養ある水をくれてやれば良いものを。
[柔和な笑みは消え、眼付きは釣り眼で鋭くなり。オールバックとなった髪型も相まってか、神経質そうな雰囲気を醸し出す。口調もまた硬質なものへと変化した]
だがそれでは満足しないのだろう。
剪定されても文句は言うなよ。
[そう言って手元に現れるのは一見普通の高枝切り鋏。それをポールウェポンのように右手で持ち、半身の体勢を取りながら片眼鏡のブリッジを左手の中指で持ち上げた]