[麒麟の乙女の声を聞くと、漸く硬直から復活し、ゆるりと首を振る]
ああ、先程、貴殿が倒れた原因を持ち込んだのが、我が伴侶だったのでな…詫びを言わねばと思ったのだ。済まなかった。
[もう一度謝罪を口にしてから、仔竜を抱き上げる若竜の親しげな様子に、安堵と寂しさをない交ぜにしたような視線を一瞬向けて]
そうだな、立ち話もなんだろう。ああ、その娘は…
[立ったままうとうとし始めているベアトリーチェに手を差し伸べて抱き上げる。その気配に覚えがあったか、僅かに目を細め]
そろそろ茶会の準備もできているだろう。