―館の外―[館から出て 闇雲に走った。頭をぶつけて泊まったのは、南の森だったけれど方向感覚が皆無の男にはそれは判ることなく。] はぁ――… 本当にオレは、何時も騒ぎを起こしてばかりだ。[だからこの歳になっても姉ちゃんに怒られてばかりだ、と深い溜め息をつき。大きな木に凭れ、ずるずると根元へと滑って胡坐]