[何処から見られていたかなんて知りませんから、途切れた言葉の続きは、わたしには分かりません。ただぴりと張り詰めた空気が緩んだのは分かって、息を吐き出しました。]…そうですね。ありがとう、ございます。[終焉の獣、注意するような言葉。口では礼を述べながら、わたしは泉を振り返ります。――口許に浮かべた笑みは、彼には見えなかったでしょうか。]