[平穏な時。これも悪くは無い……が、][溜息]
……退屈だ。
[呟くとほぼ同時のタイミングで、旋律が止む。
数秒して、洗い物のかちゃかちゃと言う音が大きくなった。
不思議に思いつ、空になったカップを手に厨房を覗く]
ユーディット?
[声をかけると、少女はやけに慌てた様子で、なんでしょうかと振り向くも]
[一度、瞬き]
……ここは、顔を洗う場所ではないと思うが。
[自分の頬を指差してみせ、泡がついている、と指摘して。飲み終えた白のカップを、台に置く。彼女の顔がやけに赤かったような気がするのは、彼の気の所為だろうか]
少し、出掛けて来る。君は、どうする?
[尋ねれば、少女はこくこくと頷いて。それを確認してから、厨房を後に]