[意識は途絶える。既に大半の血を失っていた体は、痛みにも鈍感だった。ただ、壁に当たる飛沫の音が、耳に残って] ――――。[自分が食べられている光景を、上から見ていた。不思議なもので、それが自分だという意識も、今は余りない。死後の世界というものがあるのだと知って驚きはしたけれど] どこにでも行けるのかしら。[彼がフィグネリアの体を全部食べるのを見届けてから、その場を離れる。どこにでも行けるのなら、することは、決まっている**]