人狼物語 ─幻夢─

47 【いばらの王 blue-side】


教員 オトフリート

私が眠りにはいる前、

[ぽつりと、呟くように語りだす。
 別に、彼女が聞いていようといまいとかまわない。
 もし彼女がもう立ち去ってしまっていたなら、誰にともなく語る]

私がつとめていたがっこは、小さな通りに面した学校でした。
下校時刻になると、そのとおりが小さい子たちであふれかえって、きゃあきゃあ甲高い声が街いっぱーいに響くです。

[たわいもない、日常の風景。
 瞳を細めて、目の前にそんな情景が展開されているかのように、言葉を紡いでいく]

(ああ、上手く、話せない)

[しゃべっているうちに、流石に自分でも舌の縺れを自覚した。
 言葉が絡むたびに、詰まるたびに、少し寂しそうに眉をひそめる。それでも、ずっと話し続けた]

[自分の小さな宝物たちの、話。
 教員生活は、はじめてから数年しかたっていない。
 それでも、いくらでも思い出はあふれてきて]

(385) 2009/10/03(Sat) 23:47:46

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