[伝わる手応えと、開いた緋色。案山子、否、死神はその色に、微かな笑みを口元に乗せる]……当たりが悪かったら、こっちが刺されてた、ぜ。[捕えきれねば、捕えられていたのはこちらだったから、そう、呟いて。崩れ落ちる様子を目で追いつつ、緋を吸った闇月の魔鎌をゆっくりと上げ、肩に担いで一歩、下がる]……ってぇ、な……。あー……煙草、無事、かね……。[今更のように襲ってくる痛みに、口をついたのは、こんなぼやきだった]