そうしようとしたんだもの…。
[左腕にも力入らず重力に引かれて腰が落ちる。
膝を突いた流れそのままに正座の格好で座り込んだ]
煙草は吸わないから持ってない。
ライターならあるけど。
…私の負け。
でもまだ、生きてる、よ?
[ぼやきに律儀に答えたりもしつつ。
地面がじわじわと濡れてゆく。このままでも放置しておけば出血多量で事切れるだろう。
予備弾まで使いきってしまった右手首を戻す。刃は伸びない]
あの子は、ちゃんと壊していった。
貴方はそうしないの?
[見上げる柘榴石は暗い色。
声はいっそ不思議そうに小首を傾げて問いかける]