見ての通り、ただの糸ですよ。[するすると無数に伸びる糸に四肢を絡められ、けれど厭う様子も無く]ただ、貴女の動きを封じたかっただけ。…だったんですけどね。[踏み鳴らされる足。振るわれる拳。ただの糸では留め切れずに幾本かは引き千切られようか]まあ、其処に居てくれるなら、其れで…[薄らの笑み。同時に生まれる幾本もの刃][そして、からからと地を叩く金属音。攻撃に放った、地に転がり落ちた、全ての短剣が。糸に絡む彼女へと刃を向ける]…充分、ですけどね。